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「彼女さん、年上なんですか」
「や、同い年。大学の時に知り合って、卒業してから再会して付き合いはじめたんよ」
「先生の片想い？」
「なんでわかるん笑」
「そういうタイプに見えるんで」
「せやったなー。知り合った時からめっちゃ好きで、でも俺がビビりすぎて告白できへんかったんよ」
「......解釈一致だ」
「うるさいわ笑」
「......ま、こんな感じやな。もう長いこと話し込んでしもたし、帰りや？部活とかもあるやろ」
ひとしきり話を聞き終わって、先生はコーヒーをひとくち飲みながら立ち上がる。
「A？帰らん？」
「...あと、もうちょっと」
思わず口から本音が零れ出て、先生が動きを止める。その一瞬ののち、
「どしたん？部活でなんかあった？」
「そういうんじゃなくて。」
帰りたくないのは、あなたがいるから。
そう言いたくて、どうしたら先生の目にわたしを映せるか考える。
おねがい、振り向いて。
「康二くん」
「...っ」
「って、呼ばれてた？」
「......あいつは、康二って呼び捨てやった」
「わたし、先生のことが好き」
「......A、」
「わたしじゃ、ダメですか」
先生は答えない。
「わたしじゃ、先生の傷を癒せないですか」
「.........Aには、『康二くん』て呼んでほしいわ」
見下ろす前髪から覗く目がわたしを射抜く。
「ほん、まに？ほんまに...？」
「.........ええよ。ええけど。俺と付き合うたら、まともに外歩いたりもできへんよ」
「卒業したら関係なくなるし。あと1年やと思えば、なんてことないですよ」
「バレたら俺、責任取らなあかんねんよ」
いつまでも少しだけ不安そうな顔で訊いてくるから、ああ、この人は本当はこういう人なんだと思って、じわじわと嬉しさが込み上げてくる。
「それは知らん。康二くんがどうにかしてや」
「今それはずるいやん」
敬語をすっ飛ばして首を傾げれば、すぐに目をそらす。意外と照れ屋さんなところも今初めて知った。
「もう覚悟決まってます。康二くんのことが好き」
「......分かった。俺も、Aのこと好きやで」
好きな人から好きを貰えることって、こんなにうれしいことなんだ。
先生だから、生徒だからなんてどうでもいい。
今はとにかく、あなただけを見ていたい。
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灯莉(プロフ) - レモンさん» レモンさんはじめまして。最初からの読者様なんですね！ドラキュラ舘様、一本目ということもあってわたしも思い入れがあるストーリーなので嬉しいです。ありがとうございます(o´艸`) (4月20日 0時) (
レス) id: 0a43491d63 (このIDを非表示/違反報告)
レモン - そして新作も楽しみです。 (4月19日 23時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
レモン - 灯莉さんはじめまして。最初から読ませて頂きました。どのお話にもいろんな愛の形があるんだなぁと思いました。私は舘様のドラキュラのお話が大好きです。その後夢主ちゃんはどうなったのかも気になります。 (4月19日 23時) (レス) @page38 id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯莉 | 作成日時：2024年3月25日 21時
